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2023.4.10

2024.2.6

太陽光発電の出力制御とは?仕組みや投資リスクを抑える対策を解説

出力制御とは、事業者に対して「発電設備の出力停止・調整」を要請する制度。太陽光投資が抱えるリスクの一つであるため、以下を把握する必要があります。

  • 売電収入への影響
  • 事前の対策方法

本記事では、出力制御のルールや制御されやすいエリア、事前対策について解説します。ぜひご参考ください。


目次

太陽光発電の出力制御が必要な理由


出力制御とは、電気の使用量と発電量の需給を安定させるため、電力会社による買取りの停止などを実施する制度。電気の発電量が想定需要を上回った際、一部のエリアで実行されます。

発電量需要バランス

引用:e-Gov法令検索『資源エネルギー庁

万が一電力の需給が崩れた場合、周波数に乱れが生じ、大停電などに発展する可能性もゼロではありません。

従い、事業者にとっては売電収入の低下に繋がるものの、電力会社が安全に電力運用する上では必要不可欠なリスクといえます。

出力制御のルール


出力制御における3種類のルールと、「オンライン代理制御」の仕組みを解説します。

3種類のルール


出力制御では、日々変動する電気の需給を一致させるために、「接続申込日」と「認定出力」に応じて3種類のルールが用いられています。

出力制御 ルール

参照:『東京電力

各ルールの具体的な違いは以下の通りです。

出力制御のルールの違い

*遠隔で出力制御が可能なシステムを指し、設置義務がない場合は手動制御となる

参照:『東京電力

但し、指定ルールは導入していないエリアも存在します。事前に電力会社の公式サイトを確認し、保有する発電所に適用されるルールを把握することを推奨します。

オンライン代理制御


オンライン代理制御とは、オンライン化している事業者が、オフライン事業者に代わり出力制御する制度。料金清算で出力制御を代行することから「経済的出力制御」とも呼ばれています。

オンライン代理制御

*参照:『資源エネルギー庁

上表の通りオンライン事業者には対価が支払われ、オフライン事業者にとってもFIT認定が継続できる点が大きなメリットです。

太陽光発電の出力制御の影響とリスク


出力制御が実施された場合、当然ながら売電収入は減少しますが、太陽光投資においては厳重警戒する必要はありません。

理由について、以下の2観点から解説します。

理由1.優先順位が低い


経済産業省は、電気の適切な需給バランスを維持するために「優先給電ルール」を設けています。

優先給電ルール

参照:『経済産業省エネルギー庁「出力制御について」

上表の通り、太陽光の順位はバイオマス発電に次いで4番目と、出力制御の優先度は低い点が理由の一つとして挙げられます。

理由2.全国的に見ても事例が少ない


過去、太陽光発電の出力制御事例が非常に少なく、九州の一部でのみ実施されている状況です。

加えて、たとえ九州でも想定制御率*は5.2%と低水準であることが分かります。

*経済産業省が作成する年度ごとの出力制御の予測値

想定制御率

参照:『資源エネルギー庁「2022年度再エネ出力制御見通しについて」

また、九州以外は1%未満であることから、売電収入への影響を厳重警戒する必要はないでしょう。

出力制御されやすいエリア・時期


ここからは、太陽光発電所が出力制御されやすいエリア・時期を解説します。

過去に実施事例があるエリア


過去に出力制御を実施したエリアは、今後も対象になる可能性が高いでしょう。

具体的に、「九州電力」「東北電力」「沖縄電力」「四国電力」の管轄エリアは、比較的出力制御されやすい傾向です。

出力制御の実施エリア

*県内に一部非対応のエリア有

出力制御率は微々たるものですが、出力制御リスクを低減させるなら、上記以外のエリアで太陽光投資を検討するのが推奨です。

5月前後に実施される可能性が高い


太陽光発電の需要は、季節によっても大きく変動します。特に5月は電力需要が少ない一方、日射量が強まるため、供給過多を防ぐ目的で出力制御されやすい傾向です。

事実、九州電力の「『再生可能エネルギーの固定価格買取制度』に基づく再エネ出力制御指示に関する報告」では、例年5月の制御件数が多いことが分かります。

但し、悪天候が続けば5月でも日射量が減少し、出力制御のリスクも低下するため、あくまでも参考に留めてください。

太陽光発電の出力制御対策は保険加入がおすすめ


太陽光発電の出力制御対策をする場合は「出力制御保険」もあわせて検討すべきでしょう。

出力制御保険とは、出力制御により失われた売電収入を補償する保険商品です。

無論、毎月保険料が発生しますが、出力制御の可能性が高い九州電力エリアの発電所を購入予定の方は、ぜひ検討してみてください。

また、その他の太陽光発電に適した保険については、こちらをご参照ください。

出力制御対策のアドバイスならSOLACLEへ


出力制御対策

太陽光発電の出力制御は、一時的に売電できなくなるリスクがある一方、実施頻度は少なく、出力制御保険に加入しておけば売電収入の補償も受けられます。

SOLACLEでは、運用方針にマッチした保険のご提案はもちろん、出力制御されにくいエリアの物件もご紹介が可能です。

ぜひお気軽にSOLACLEへお問い合せください。

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